金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

親に向かい合うということ  善龍庵

 

 私たちが欲しかったものは、親との愛情と親密感だと聞いたことがあります。

ところは親も不完全ですから子供の思ったようにはなりません。

親とは色々なことがありますよね。

 

しかし私たちが今一度、

様々な迷いは仏様に預けてしまって赤子のような心になって、自分自身に向き合うということは大切です。それが親と向き合う第一歩となります。

 

さらにはそこから学び、成長することは修行していく上で重要となります。 

 

高野山の今大師と言われた金山大和尚は、出家後は常に生存中の両親の菩提を祈っていたとその著書に述懐されておりました。

私もその文章を読んでから、両親の発菩提心、滅罪生善、逆修供養を日々念じております。

 

【ここから頂いたメール】


恐れ入ります、いつもお世話になっております神奈川県の○○と申します。


大森先生に御供養をお願いしてから今月で4ヶ月目でございます。
実はその間に色々とありました。
お恥ずかしながら私には2年前に縁を切りましたアルコール依存症の父がおります。
《地獄を見たければアルコール依存症のいる家族をみろ》との言葉があるほど、本当にひどい状態でございました。


大森先生に初めて万霊総供養をお願いしました12月、アルコール性肝硬変末期で父危篤との連絡があり、行くのを躊躇いましたが周りの後押しもあり2年ぶりに父と再会致しました。


病院に行く際もなぜか状況が整っており、奇跡的に会う事ができました。

 

父を捨ててしまった事を父に謝る事ができ、とてもスッキリした12月でございました。


その時、捨ててしまった事を後悔しましたがその後、父は復活し再度の飲酒でまた家族を裏切るような事が起き、私の後悔などは全て吹き飛びました。


1月の滅罪会では《父を許せない私を許します。父を捨てた私を許します。》とお唱えしておりました。


それから2月にまた父入院との連絡。
もう関わる事すら嫌でしたが、病院等々の手続きから連絡を取る事になりそれでも事務的に嫌々でございました。そしてまた退院し、結局また飲むのだろうと思っておりましたが、どんなに入院しても病気をしても肝硬変末期になってもお酒を辞めなかった父が今回お酒を絶っています。

 

それどころかまるで目が覚めたように反省や後悔を語り出し、家族一同驚きです。


いつまで禁酒が続くかはわかりませんが、おかげさまで私も少しずつ、本当に少しずつではありますがボロボロの父を支援する事ができております。


少しずつ、まだまだわずかではありますが希望の光がチラホラと見えるようになりました。


娘としては、この上ない喜びでございます。
もう父と会う事もなければ家族が揃う事もないと思っておりました。


次に父と会う時は、父が亡くなった時だと思っていたものですから、まさかこのような事になるとは夢にも思っておりませんでした。夢にも、です。


きっと、ご先祖様が子孫の為に手助けをしてくれたのだと思います。


父が知っているかはわかりませんが、治療をしてもあと2〜3年とお聞きしております。


その最期の月日を、酔って化け物になった父ではなく、昔のような父と過ごせる事ができるかもしれないと、そんな事さえ思えるようになりました。


《アルコールで死ぬのではなく人として死なせてあげたい》というのが私の願いでもありました。


現在、私自身がまだ信じられないほど良い方向に向かっております。


長々と長文、乱文、申し訳ございません。
大森先生には誠に心から感謝申し上げます。

 


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釈迦誕生相