こういう人間に捕まってしまった大きい魚を見ると見事とか言うより運命のはかなさ。悲しさを心底感じます。
多分多くの人が「おおきいね!」とか「おいしいのかな?」などというのだろうけど・・・
この大きさにまで育つのは大変です。
艱難辛苦してここまで成長した・・・でも最後には人間の餌食だ。
私たちだって同じだ。このフグと変わらない。
昨日までは何事もなく生きていた。
それが次の日には最後になる。
色々な災害で天を恨むより前にこのフグを見てほしい。
私は地震や津波やコロナで会えない最期のお年寄りと思い合わせてしまう。
人間とフグは違うって?
何を言う!?天の前には同じだ。
そういう奢りは人間を滅ぼす。
昔の漁師はこういう並外れて巨大なものが取れたら「主だ。」「主だ。」と言って海や川に戻したものだ。それが漁をする者の暗黙の掟でもあった。
それは生命への畏敬だ。それがそうさせるのだ。
今はそれが微塵もない。
現代の愚かな人間は嬉々としてこういうものをとらえ殺して衆人の目にさらす。
天譴をおそるべきだ。
このフグを見て明日は我が身と知るべきだ。