修復した最勝王経曼荼羅をかけました。
般若経の主たる菩薩は文殊菩薩
法華経は普賢菩薩
諸仏の母、諸法の父といわれる金光明最勝王経の中心的菩薩は妙幢菩薩です。
聞きなれない菩薩さまですがこの方は実は地蔵様なんですね。
妙幢と「妙なる旗」の意味。地蔵様の三昧耶形は幡です。
幡というのは横では無く縦に流れる旗です。
勝軍地蔵さまが持っているのがそれ。
この旗の意味は発心修行だそうです。
涅槃される夕方の四時ころに説かれたとする最勝王経は法華、涅槃と並ぶ五時の最後に配する説がある。つまりもっとも奥義のお経ですが、その菩薩がかざすのは発心修行の旗。仏道修行中の旗印です。
大乗仏教では発心すれば必ずゴールにたどり着けます。
人の業は様々ですからすんなりとはいかなくてもそう約束されるんですね。
つまり発心すれば定めて至る。「初発心時、既に大覚位に同ずる」という思想がここに垣間見られます。
声聞の姿のお地蔵さまは発心沙弥の身をあらわし、ここに最勝王経の等覚妙覚の大乗菩薩の姿はその内証をあらわしております。
つまり地蔵さまは皆さんと歩むため、大菩薩であることを内に秘めて、ことさらに親しみやすいお坊様の姿になってあらわれているのですね。