最近は墓じまいが多い。以前は空いている墓所はほとんど分譲中か墓石の建立予定のものだったが、最近はお墓を取り払った痛々しい跡が目立つ。
お墓を買っても一代限り、あとお参りする人はないのでやがては合祀という具合だ。
だとすると永遠に堅固な石などで作るのは意味が薄いように思う。
実際、墓石の処理は困難なことになってきている。
いつかお骨を預かる霊園や寺などが室内には入ったらバーチャルやホログラムでお墓が出る時代が来るだろう。
場所もいらないし石代もかからない。
そうなれば石材店などは打撃だろうが時代の流れはどの仕事にも影響する。
それはしかたがない。
提灯屋が食えなくなるから電気の使用を規制しろとはいえまい。同じことだ。
以前、騙されたのだろうが、幽霊が出て困るというある観光施設に頼まれてご祈祷したが、その道筋にずらっと灯篭が並んでいると向こう側の人が自慢していた。
だがみるとそれは無数の五輪墓であった。
相手方は驚天動地の驚きようだったが到底引き取れない。何十となくある。
お化けが出ない方が不思議だ。
灯篭ではないので買ったもとに返しなさいといったおいた。
どこでお墓だとわかるのかと言うので火袋もないのにどうやって火をいれるというのか?
よく見れば違いは明白だ。