法華経にある「如風於空中 一切無障碍」という言葉は最近特に気に入っています。
この心は風を空では何物も妨げないように一切の障碍を除くもの。
法華経はこの経の一句一偈も無料の功徳があるという。
だから法華経の御祈願ではこの言葉を念誦のようにして唱えている。
般若心経で言えば「心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想」ということだろうけど、「風のように」のほうが私はわかりやすい。
今年のテーマは風のようにこだわりなくいきたいなあと思います。
今年だけでなくこれからの課題かな。
とかくこだわりの多すぎる自分ですので、このままではいけないと思う。
唄ではないが千の風のような大仰なものにならなくても、一筋の風になれればいいと思う。
年齢とともに人はできることが少なくなる。
最後の最後はすべて手放して地上を去る。
だから、何でもしっかり握っていたい人。
いいかえれば「風の心」がないならば寂しいし、悲しみながら死ぬことになるんでしょう。
それはなるべく避けたいですね。握るものがなければそれだけ気楽だからいいんじゃないかな。
色々失っていく中で失われない人生最後の宝は「気楽」です。
人生、財産や権力、土地や建物を手にいれたいのもひとえに無障碍に生きたいからでしょう。
でも晩年は逆にそれらを心から放してこそ無障碍に至る。