刑務所内の掃除は基本的に素行の良い受刑者の仕事だ。だが、刑場の掃除だけは受刑者が担当することはない。前室から地下までキレイに掃除を行うのは、何と前出の警備隊だそうだ。 「受刑者に行わせないのは死刑のタイミングが漏れないためと、刑場を掃除するというストレスを与えないようにするためです」(M刑務官) ゆえに、日々の掃除は刑場の鍵を持った警備隊が行うというわけだ。 「ちなみに屈強な彼らでもひとつだけ恐れるものがあります。それは、刑場で目撃される幽霊。そのため、掃除の後は清めの塩を大量に身体に撒いて終了する」
まあ、殺人、事故死の「地縛霊」と同じ構造だから、受刑者が強烈な思念を残し、それが幽霊になるのもありえなくはない。
昔はそういう人も含めて通常ではない死に方をした人間のために強烈な救済力を持つ真言である「随求陀羅尼」が唱えられたものだ。
オン バラ バラ サンバラ サンバラ インダリヤ ビシュダニ ウンウン ロウ ロウ シャレイソワカ
刑場担当のお役人は塩などまくよりも光明真言とともに個人的にこの真言をおぼえていたほうがいいと思う。