五戒の第二位は偸盗戒
「盗んではいけない」
まあ、普通は盗まないでしょ。
法律では自分のものは自分のもの。人様のものは人様のもの
それがわかれば偸盗はない!というのは世間の話。道徳の話。
私の師匠は仏法と道徳は違うと言われた。
道徳は世間だけの話。
仏法は天地を相手の話。
そもそも所有権という考えは人間にしかない。
それは人間同士の衝突を避けるための概念。法律の始まり
はっきり言えば天地の間に所有権を主張できる相手は人間だけ。
そんなのほんとうはないんだと思う。
例えば、この山は自分のものだから山に住んでいる生き物は全部追い出して、木も切り倒して住宅地にする。畑にする。
そうやってアマゾンの大森林は滅んで行っている。
結果、その影響は持ち主?だけにあるわけじゃない。二酸化炭素大増量だ。
台風は年々でかくなる。
でも私たちは自然界からの恩恵なしには生きられない。
だから、すべては天地からの借り物。享受しているというべきだ。
所有しているようにみえるだけ。そういうルールなだけ。
所有権があってもどれ一つほんとうには思うままにはならない。
自分の家族だって所有物じゃない。
子供もそう。配偶者もそう。親だってそう。
弟子だ手って部下だってそう。
お金もそう。
会社もっててもそう。
家も土地もってもそう。庭の植え木もそう。
犬も猫もそう。田畑もそう。
形の上での話。
何にも自由にならない。
別な存在だから?
いいえ、この肉体や心だって自分そのもののようだが思うままにはならない。
死ぬときは天地にお返しする。
だからあくまで所有しているというのは仮の話。
ここを間違うと偸盗の第一歩。
本来無一物!