祈祷というと願主の祈願を一心不乱に神や仏に祈るイメージだが・・・
風狐さんは「それは違うぞ」という。
「神仏に願いを押し付けて念を込めて哀願するは甚だ稚拙だ。
そのとき何が必要かは本尊が知っておる。
口から出ずる真言に任せよ。
これは何の呪を唱えよう などと思い悩むなかれ。
どうしたらこの祈願が本尊に届くか と心乱すなかれ。
即身なれば口より出ずる真言は既にみな本尊が唱える真言であるぞ。」と諭された。
善きこと、必要なことは皆 本尊が知っている。あれこれ指図がましいことはいらないのだ。