古来浴油の温度は人肌くらいという。
ですが、私は高めにしています。
わが師匠の浴油は一回も拝見したことがないのですが、時に内陣から天ぷらでもあげているのかというような油のはぜる音がしたのを憶えています。
余り温度を上げたら熱くて尊像が持てない。それはだめですが、「人数が多いから高い温度でないと冷める」という話でした。
それは双身毘沙門天の浴油をしていた信貴山玉蔵院の故野澤密厳猊下もおなじことを言われた。
ただ急ぎの祈願などは数に関わらず温度は高くしないといけない。
ほんとうに高くなるとこちらも血圧が上がるのか頭が痛くなってくるのでそこで止めます。油がサラサラになってくるのでそれでもわかる。
今日の浴油は少し高くしたから調子がいい。