私の師匠であった白戸快昇先生は「私には霊感が全くない」と言っていたが、私から見ればそうでもないように思えた。
まあ、今思えばそれは行者のカンというものかもしれない。
若いうち師匠や奥さん、叔母などすぐれたお代さん(霊媒)に囲まれて育った師匠は、やはり霊感へのあこがれがあって、ある人から稲荷さんを信仰したらいいといわれて、師匠の大西師に内緒でこっそり願掛けをしていた。
どういう形の願かけだか内容は知らないが、それが師匠に知れると「お前は狐憑きになりたいのか!」とえらく叱られたという。
それで断念したらしい。
後年、「私は若いころには霊能者にあこがれていたけど、ここに至って考えれば、霊能者の多くは四六時中霊に襲われて体を苦しめ、長生きしない人も多い。
それを考えれば今は気の毒にすら思う。ならなくてよかった。」と述懐をされた。
昨日も講員様が昔かかわりのあった霊能者の先生の現在を調べたら・・・もう亡くなっていたというメールが来た。