「一人一切人、一切人一人、一行一切行、一切行一行、是名他力往生、十界一念、融通念仏、億百万遍、功徳円満」
融通念仏宗の宗祖の言葉と言われます。
融通念仏宗は天台の念仏がおおもとにあります。
今でも善光寺大勧進(天台宗)にまいりますと念仏のお血脈が頂けます。
融通念仏は天台に始まります。
宗祖・良忍さんが阿弥陀仏から受けたという上の言葉、この十界一念の言葉は天台の「一念三千」の教えから出た言葉に間違いないと思います。
私たちの一念は交響楽のように三千大千世界つまり宇宙の隅々までも届く。
そこには念仏しない人もする人も盛り込まれる。
念仏する人が多ければそれはとても力強いものになるという考えです。
この考えはとても好きです。
なぜなら弥陀の誓願は広いものであるべきだからだ。
そこには一切合切が盛り込まれる。
融通念仏宗時代は江戸時代にできましたが良忍上人は平安末期12世紀の天台宗の方です。
いっぽう天台宗真盛宗も天台念仏の宗派ですがこちらは天台宗以来の円頓戒を重視します。