葬儀のお供えは薄墨で書くということをいう人は多い。
だがその意味を知る人は少ないようだ。
以前ある百貨店で三回忌でお供えのお菓子を送ってもらおうとした。
その際、名前を書きたいので筆ペンをと言ったら、「薄墨のペンがないので当方で薄く印刷いたします」と言ってきた。
「薄墨でなくていいです。」と言ったら「いえ、それは薄墨のものでございますから・・・」という。
こういうのを一知半解という。
葬儀は何故薄墨か?
これは訃報を知って悲しみのあまり涙が落ちて硯の墨が薄れてしまったという意味を表している。
だから三回忌ともなればそんなことは無用なのだ。
ましてや最近は御霊前と包み紙に黒々印刷してあるものも多い。
本当に気にするというならそこからだろう。
それをそのままにして名前だけ薄墨なのはそれこそ意味が薄墨状態だ。