釈尊は「愚かな人は死ぬまで賢者に仕えても理法を知ることはない」といっている。
身もふたもない言い方だが真実だろう。
江戸時代・易学の大家で儒者の新井白蛾が似たことを言っている。
「立派な学者と一緒に暮らせば無教養なくだらない人も善化されうるのか?」
いいや、それはないというのが答え。
なぜなら、くだらない人には学問する人の素晴らしさはわからないからだそうだ。
良くなる人間は見てくれはどんなに浅はかでくだらなく見えても「光るもの」がわかる人だ。
愚痴に対する良薬は自らの愚かさを知る能力に他ならない。