生きているということは欲があること。
欲なく生き物は生きることはできない。
大智の阿羅漢も同じだ。
実に涅槃に入るものはないという。
釈尊の涅槃でさえ方便だ。
ではだれが涅槃は入れるのか?
ニルヴァーナはなしえない。
三世の諸仏は実は入滅などしていない。
阿羅漢たちはながく無色界にとどまるというがそこは最終地点ではない。
阿羅漢でなくてもたとえば誰しも死にのぞむような年齢になればそんなに欲はない。
早く死にたいとさえ思う。
だがそれ以前の欲の薫習が亡くなるわけではない。
転生すれば次の世界に生れると同時に欲も生じる。
生きると欲は同じこと。
良き欲を生きたい。人を活かすのもすべて欲なのだ。
みだりに欲を捨てるなどといわずに覚悟を以て生きよう。
それがいいと思う。