金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

離壇料に想う

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最近は墓じまいがものすごいスピードで進んでいる。墓を戻す実費などはある程度檀家になった時点にもらっておくべきで、この「離壇料」という考えはどうなのだろうか。

これは寺という宗教法人に対するお布施なのか?

檀家にしてもらうのにお布施は必要だがやめるのにお布施がいるわけない。

どこかのだれかが入壇料の対語的に考え出したのだろうか。

 

墓撤去の費用は当然、離壇する側が負担すベきで寺が負担する筋合いはない。

それはそうだ。

だが、宗教をやめるのに金が払えていないとやめられないのは憲法の信教の自由に抵触しないだろうか・・・

この側面は新宗教とは違った意味で現代既成宗教の大きな闇だと思う。

仏教寺院の多くは実際の信仰は措いて習慣化している宗教行為の上になりたっている。

言ってみれば世間が葬儀に際して自分の家が何宗かを慌てて調べるような観念の上の脆弱な存在でしかないというようなものだ。

 

そこに胡坐をかき、離壇料などという説明できないものを要求していたらそのしっぺ返しは必ずやくるだろう。

法城を守る方々は心されたいことと思う。