出会いは、15年前。梵天くんは兄弟と共に紙袋に入れられて、遺棄されていたそう。兄弟猫はみな命を落としてしまい、一番元気だった梵天くんだけが生き残った。
年を重ねる中で、梵天くんは認知症を発症した。ボーっとすることが増え、同じところをぐるぐる回る、トイレ以外で排尿するなどといった行動がみられ、性格も変化。よく鳴くようになり、やんちゃさがなくなって触られても怒らなくなった。 「もともと、ずっと同じ場所で眠る子だったので、認知症になったことに気づいたのが遅かったです。でも、彼は彼。生き方を尊重したい」 現在、梵天くんは同居猫のチビちゃんと穏やかな日々を謳歌している。 「チビとは最初、仲が悪かった。ワイルド亡き後、梵天は優位に立とうと、チビにちょっかいを出していました。でも、お互いに歳が近かったからか、年月が経つにつれ、争いが減り、今では毛づくろいし合う仲になりました」
しみじみと回想する人生ならぬニャン生は猫にもある。
長生きしてください。梵天君!