20代終わりのころ仏教書籍のコーナーで本を見ていたら、私より少し上とみられる女性がこちらをチラチラ見ている。
そのうち「あなた、本当の仏教を知りたくないですか?」と声かけてきた。
なんの新宗教か宗派かわからないけど、昔はそういうのが多かった。
どこの宗教だかは知らないけど、「ヤッパリ、おいでなすった!」と思った。
「いえ、別に知りたくないです」というとちよっと引いて
「え、でも仏教に関心あるんでしょ。」
「ありますが自分で研鑽しておりますから結構です。」
「でもね、もしその教えが間違っていたら・・・どう思います?」
「どうも思いません。」
「え?でもそれじゃ真理追及じゃないでしょう。」
「真理など追求していません、私は仏教の知識を調べているだけです。本に真理だの悟りだの書いてあるとは思わない。あなたからも何も教わりたいとは思いません。」
「なんででしょうか!?」
「だってあなたどう見たってシロウトでしょう。」
ここに至って向こうもキレて
「は?お坊さんとかじゃなきゃ真理は知らないとでも思っているんですか?それがそもそも間違っていますよ。」
「そうとは思わないけど、あなたは何にも知らないと思う。」
「なんでわかるんですか?」
「そういう見識ある人がこんなところでウロウロして、勧誘なんかしないと思うからです!」
もう、この上はめんどくさいので去ろうとしたら向こうが去って行った。
昔は似たようなことはよくありました。