藤原伊周、抑々「大元帥法」のような大法を勅許もなく行える状況なのか?が疑問。
実際行ったのでなく、事実であってもそう言う依頼をして断られたのだと思う。
法彬寺の僧侶だってバカじゃないからそんなの絶対にやらないでしょう。
それで寺から朝廷に「実は伊周さまが・・・」という知らせが行ったのだと思う。
あるいはただの噂とか。してもいないことをでっちあげられたとか。
第一、配流同然の身で大元帥法の修法にかかる莫大なお金が支弁できません。
何せ大法ですからね。
ましや調伏となると法具もその修法以外には二度はつかえないのが原則。
いわば国家レベルのプロジェクトで大変なお金がかかります。
時代が下ると導師一人で行うレベルでの修法も出てきますが、まだこの話に関してはそれはないと思います。
要は大元帥法を行おうとしたという嫌疑なのでは?
第一大元帥法は鎮護国家、敵国降伏の要法で個人を調伏するようなちっぽけな法じゃないです。
このドラマでは同じように騙されて退位させられた花山院が藤原氏調伏のために大威徳明王の念誦している場面がありましたが個人でやるならせいぜいそんなものでしょう。みたら段構えも顕教立てでしたね。
大威徳法なら「人魔調伏」の本誓があるのだから相応でしょう。
でも後で藤原氏の男子は道長を除くと皆亡くなるので、院の調伏は時間差で届いたのだと思う。
結局は道長も糖尿病で亡くなり、子供も夭折します。
まあ、花山院には藤原を調伏するだけの理由はあるわね。
ちなみに花山院は西国三十三観音の霊場を開かれた方ということになっております。
昔「大元帥法」で呪われているんですという人から相談がありましたが、「どこでだれがそんなのやってるんだ?」と聞きたいくらいだ。