金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

僧侶が杓を持つのはおかしい

地鎮祭があるのだが杓を持つべきか?

確かに修験だと神道っぽく祝詞も唱えることはある。

偶々オークションで杓を手に入れたご僧侶の質問。

 

答えは僧侶が杓を持つのはおかしいです。

持つなら中啓か修験道の檜扇が良い。祝詞も祭文もそれで読んでよいと思う。

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杓は聖徳太子の肖像に見るような平たい木の板状のもの

杓は侯爵、伯爵などのシャクに通じ酒杯のこと。

むかしの中国で身分によって杯を与えたことにちなみます。

杓は其の代用品です。

僧侶は酒を飲まず、世間の位階には関係ないですから杓は持つべきではないのです。

弘法大師、伝教大師などの高僧も爵位などありません。

故に時代が下ると内供奉の高僧などには「准后」という位が与えらえました。

 

世俗の人にも用いましたが太皇太后、皇太后、皇后に準じるくらいということです。皇后は臣下のトップに当たります。

ちなみに明治帝のお母様だった中山壱位局はその名の通り、生前に従一位までになられた。

大師號は唐の第二十代懿宗皇帝の時、延慶節の論議で功のあった僧・雲顥に「三慧大師」、僧徹に「浄光大師」の師号を賜ったのを最初とするようです。