苗字には霊系が伴う。
私の師匠は故郷を離れた東京の寺に入ったが後住にはいったが養子ではない。白戸姓はもとのままだ。
養子にと言われたが、大西義正師の跡をつぐことを拒んで比叡山に上った経緯から大恩なる大西師の跡を継がずによそに行くのだから養子にはなれないと通したそうだ。
お陰で石鎚修験の霊系はそのまま残ったと思う。
私の兄弟弟子のK師もそうだ。
Kの苗字に彼に修行の続きを託したという先祖にいた僧侶「梵海さん」の霊系を継いでいると思う。
雨宝院の谷田住職の師匠は宮本という方だったそうだが、自分も谷田になる気はなかったが、宮本師はご自分の師匠谷田師から「谷田にサンズイ付けてみろ、浴油だろ。
浴油するなら谷田だ!」と言われ合点がいったそうだ。
その話を聞かされ、小野姓だった現住の谷田住職も納得して苗字を変えたという。
故に聖天行者谷田師の霊系を継いでいる。
私は基本的に賛成しないが選択的夫婦別姓が通るようになるだろう。
そうなれば、家系の良く無い因縁を避けたければ元の姓のまま、あるいは妻の苗字を継ぐのもありかもしれない。
霊的遺伝子は必ずしも血だけじゃない、苗字に残る。