宇賀神は蛇体の老仙人でとぐろを巻いた蛇の体に老翁のお顔が乗るのが一般的。
だが、「須臾間頓得如意宝珠王白蛇示現三日成就経」では
額にツノのある白蛇そのもので表現される。
以前、厨子に入った白蛇をもってきてこれなんでしょうと言われた方があったが角があるので明確に宇賀神だとわかった。
一般にはただ白蛇を祀って宇賀神としている。
私が二十代のころだと思う。
あるお家のおばあさまが皮膚に妙な病ができた。
祈願したら壇上に蛇がうねる幻影が見える。
きけば誤って藁を焼いたらなかにいた蛇が焼けてしまい、生殺しのままいたしかたなく川に流した。
それで蛇の供養をしたら皮膚は綺麗に治った。おばあさまは天寿で亡くなられたが、以後そこの家ではその蛇さん「寿恵広弁才天」とし白蛇の姿で家の守護神と祀りずっと供養している。
蛇は一種の霊獣であり不思議はあるものだ。ましてや無暗に苛めてはいけない。