金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

人生の山林期

インドの伝統的生き方にあっては人生の中盤までは世俗に生きて働き、晩年には山林期と言って山林で宗教的、哲学的生活をして人生を終わる。

これは素晴らしい生き方だと思う。

人間はほかの哺乳類とちがって比較的早いうちにに生殖能力を失うが余命は長い。

 

これは替わって晩年には文化伝承を主要とすべくプログラムが遺伝子に組み込まれているのだという。

シニアの結婚紹介所もあるようだが、シニアの結婚自体を悪くは言わない。

だが70になっても80になっても主要な関心事が異性のみと言うのは感心する人の生き方ではない。動物と同じ生き方になる。

それはハッキリ言って人間として文化面で成長してこなかった可能性が大だ。

 

山林期と言う生き方はそれを自然と行っていることだと思う。

晩年に人生の総括として仏教的生き方をしていくとしたら素晴らしい。

 

「臨終の一念」というが何も臨終を待つ必要はない。

年令が進むに随って「今ここ臨終」と心得えて、一日一日を大事として生きることは山林に入らなくても素晴らしい人生の最後をかざる生き方だと思う。

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