金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

どんな動物でも自然界で役割はある。

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農業の専門誌「現代農業」2024年6月号(5月5日頃発売予定)は、カメムシの大特集である。カメムシは秋田県出身の筆者にとって、極めて身近な害虫だ。奴らはイネの茎や葉から液を吸ってコメの品質を悪化させるため、農家にとっては悩みの種である。秋田県民にとっては、「ゴキブリよりもカメムシが嫌い」という人も少なくない。   最近も山陰地方などでカメムシが大発生しているというニュースが報じられているが、カメムシは首都圏ではほとんど見ることがない。しかし、地方ではよく見る“害虫の中の害虫”である。秋田県のご当地ヒーロー「超神ネイガー」の敵キャラ「ハンカクサイ」のモデルになっていることからもわかるが、秋田県を代表する害虫の一つと言っていい

 

 

どんな動物でも自然界で役割はある。

害虫だの害獣だのはそのバランスが掛くずれた時に現れる。

だが○○は害獣とか、あるいは害虫という固定的な見方は間違っている。

 

あえて自然界で言えば一番害獣になりすいのは我々人間だけだろう。

生物学上では80億匹もの巨大な猿である人間がすむには地球はとっくに限界だという。

その一頭当たりの消費もものすごい。

私は人類のために長い目で見て人口減少を喜ぶものである。適当な人口数というのがあるはずだ。

 

カメムシを殺す人はいるが当院では外に逃がすだけだ。

カメムシならずとも殺すことも院内では禁止している。

生かして逃がしたら植物に害があるとか言う人がいるが、私にカメムシを殺す義務などない。

 

昔、中国で毛沢東主席が「スズメはコメの害鳥である」といったために中国全土で雀を殺しまくり、結果、コメ害虫が異常大繁殖し、農作物はかってない尽大な被害を受けて、食べものを失い二千万人もの人も飢え死にした。愚かな人間の自業自得だ。

雀が米を食べることくらい農家ならならだれでも知っているのに長年共存してきたことを忘れる。

主導者が先導したための結果だ。日本のマスコミの罪も同じだ。

マスコミの害はカメムシの比ではない。

 

倶利伽羅龍王はインド版の権現信仰か

大部むかし、ある夫婦の信者さんの奥さんが日蓮宗の「七面大明神」を信仰していた。

ところがご主人は「そんなのは所詮、動物霊だろう」と嫌がっていた。

確かに七面明神の出現緒由来には身延における日蓮上人の説法の座で赤い蛇体を現し「私は七面山の龍である」と明かした物語がある。

だから動物と言えば動物だが、こういうのは天台の「十界互具」の考えでないと説明できない。

地獄から如来の十の世界にはまた十の境が包摂される。

動物の中にも仏 菩薩の位があるのだ。

逆に人間も三悪道がある。

人間だから必ずしも動物や鬼神より境涯が高いとは言えない。

 

たしかに七面天女などは由来から言えば実類の神霊と言えよう。

 

実類というのは力ある神霊のことだ。仏菩薩の化身である権類ではないので実類という。権類とは権現の意味だ。

日本仏教は日本的霊性と結びつき、人や動物ばかりか岩や樹木も仏、菩薩の化身として礼拝する。

それでよく聞かれるのは倶利伽羅竜王は不動明王の化身なのか?実類の龍ではないのかということだ。

 

倶梨伽羅つまりクリカという龍はインドでもともと八大竜王としてしられる。

ただし法華の八大龍王ではない。名前は同じでは別メンバーだ。

インドではこちらの方がメインだ。法華の八大龍王など誰も知らない。

八大龍王のメンバーとしては実類かもしれない。

儀軌では馬頭観音や摩利支天の眷属とされる。

 

だがそれがダイレクトに不動の権現とされた場合は倶梨伽羅不動明王という。

つまり龍神のお姿の不動明王という理解でいい。

不動尊と別に不動様の持つ剣に竜がまいた像もある。

つまりこの剣は「三昧耶形」と言って不動尊お働きを象徴したものなのだ。

 

だが倶利伽羅信仰を説く経典では九十五種の外道と不動尊は戦い、たがいにしまいには相手を調伏せんがために互いに大剣の姿と化して戦ったという。

なかなか勝負がつかなかったが、ついに不動明王は大龍の身を現してその剣を容易に呑んでしまったという。

故に倶利伽羅竜王は剣を呑んでいる姿なのだという。

これはおそらく実際の戦いでなく激しい法論の表現だろうが、同時に仏教の相手を丸のみにしてしまう器量もうかがえる。

ただ否定するのではなく仏教に取り込んでしまうのだろう。

同時に信仰するものにとっては困難な状況や災いや嫌な人間関係や悩みもすべて丸呑みにして消化する不動尊の威力を現している。

つまり摂取と調伏を一枚にお姿と思う。

だから私は倶利伽羅竜王は邪教から身を守る力もあると思っている。

毘沙門天八眷属の夜叉に阿多縛倶夜叉があり、これが大元帥明王になったのと同じだ。

大元帥明王は釈迦の化身。

これらはインド版の権現と言えるだろう。

 

 

八大竜王は上界の龍王

田阪師が毎日八大龍王を拝んでいるが、八大龍王は今まで拝んできた方々と違い、なにか、ちょっとつかみどころがない感じがする。天候を操ると聞くが・・・

雨や雲や霧のような存在だからですか・・?

という質問を受けた。

 

それもむべなるかなと思う。まあ、それを聞いてまず、正しく受け取れていると感じた。

 

八大龍王は上界の龍王にして既に龍の宿業である三災を免れ龍身を脱している存在だ。

普段は大海や虚空や山岳と一つの存在だ。

例えば古来、熊野から吉野に到る大峰山系も一つの龍の体とされている、

いわゆる解脱している存在なので龍蛇の身は権現身として現すのみ。

以前から言っているが虹はその代表的な兆しと思っている。

 

八大竜王においては通常の天部とは違い、まずその大いなる天地の働きに同調せねば本当の力は頂き難い。

自然派の神様なのだ。

ただ、ただ、崇め奉り、祈願を凝らすせば哀愍納受されるのではなく自分がまず自然の心を探って竜王に近づくことが大事なのだ。

天地同根なればそれを尊びて、その心を探るところに八大竜王の真の信仰も修行もあるのだと思っている。

 

フジコ・ヘミングさん亡くなる

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世界的ピアニスト フジコ・ヘミングさんが亡くなった。

惜どぴゅうしー

一時は国籍も失い欧州を放浪し、貧しさのあまり極寒にストーブもともすことができず聴覚障害となったそうです。

大変にご苦労されながら世界的なピアニストになられました。

何回かコンサートにもうかがいました。クロード・ドピュッシ―作曲の「月の光」を聞くと彼女を想い出しますね。好んで弾かれた曲です。

天涯孤独。彼女の真の友はピアノ、味方は才能一つだったと言っていいでしょう。

安らかにお休みください。合掌

映画「医学生 ガザにゆく」

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雑談の中で子供たちに将来の夢を尋ねた。すると、13歳の少年がこう答えた。「僕は爆弾の開発者になって、イスラエル軍の兵士を殺したい」

少年は4歳の時、おばをイスラエルの兵士に突然、目の前で撃ち殺されたという。悲しみと憤りを拭えぬまま少年は育ち、イスラエルへの報復を誓った。「そんなやり方では、平和は来ない」。そう語りかけたが、少年が考えを改めることはなかった。「憎しみの連鎖が続けば、イスラエル、パレスチナ双方が傷つくことになる」。関根代表は、大勢の民間人を巻き添えにして続く今回の戦闘の行く末を憂う。「親を失い、孤児になった子供たちがどんな大人に育つだろうか。即時停戦すべきだ」 ガザ側の死者は日々増え続け、ガザの保健当局によると、この半年あまりで約3万4000人に上る。イスラエルのネタニヤフ首相は、避難民が集まるガザ地区最南部ラファへの侵攻についても「必ず実行する」としており、事態の収束は見えない。ガザでは食料不足も深刻で、戦闘による犠牲だけでなく、飢餓の危機も迫る。関根代表は「『天井のない監獄』と呼ばれてきたが、今は『底なしの地獄』だ」と表現する。「ガザでは『もう死んだ方がましだ』とさえ思っている人も多いだろう。これまでとは次元の違う苦しみを味わっている。そんな状況に心を寄せてほしい」と話す。

 

 

この少年の発言に日本人の多くは驚きあきれるだろうが、私はまったく驚かない。

驚いてはならないと思っている。それが現実だからだ。

イスラエルに弾圧され続ける囲いの中の囚われ人の国「パレスチナ」では極めて自然な感情の発露だと思う。

少年は4歳の時、おばをイスラエルの兵士に突然、目の前で撃ち殺されたという。悲しみと憤りを拭えぬまま少年は育ち、イスラエルへの報復を誓った。「そんなやり方では、平和は来ない」。そう語りかけたが、少年が考えを改めることはなかった。という。

 

「そんなやり方では、平和は来ない」勿論、そのとおりだろう。

もう戦争は嫌だ。誰もがそう思い、だれもがそんなところはとうに通り越して絶望している。

少年もそんなやり方で平和が来るなどとは全く思っていないだろう。

それこそ「平和」な日本人は驚くだろうが、家族同胞が殺され続ける地獄の環境では「殺さなければ殺される」人間としてそれが自然な感情だろう。人間も生き物だ。殺戮と死の恐怖にさらされ続けて「平和」などの概念は思えなくなる。人間の前にあるのは常に現実の光景だ。

 

実際は日本のように国防さえ悪だというような人のいる国の方がほとんどの世界では驚かれると思っている。

そして私もそれは理性や知性の産物ではなく、「平和ボケのおめでたさ」ゆえでしかないと思う。

少なくとも私には偉そうに「その考えを改めろ」などとは到底言えない。

いいたくもない。

私がもしこの少年ならそう思うかもしれないからだ。

だから、どうして私がこの少年を諫められようか。それは彼にとっては「君は黙って死んだらいいのだ」といわれているのと同じだ。

八難所というものはある。パレスチナはこの世の地獄だ。

世界の責任は重い!特に米国だ。

彼らにしてみればイスラエル兵は彼らを地獄に火の海に追い込む牛頭 馬頭の鬼のような存在にしか見えないだろう。殺したいのは当然だろう。

今、その思いは平和な日本にいる私などはわかっていないのだということしかわからない。

平和や不戦は口先だけで実現できない。

是非見たい映画だ。

 

 

 

 

 

悪徳駆除業者

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国民生活センターによると、いわゆる「害虫・害獣駆除サービス(ペストコントロール)」(シロアリ駆除を除く)の相談が、2028年度の854件から2023年度は2290件へと年々増えている。  特に、10代~20代に限ると、2018年(35件)から2023年度(552件)には16倍に急増しているのが特徴だ【図表1】。  また、なかでもゴキブリ駆除の相談が際立って多く、同じ時期に14倍に増えている【図表2】。  ちなみに同時期、ネズミは1.7倍、コウモリは2.1倍、ハチは3.3倍だから、若い世代がいかにゴキブリを恐れているかがわかる。こんな事例が代表的だ。 【事例1】ゴキブリ駆除の中断を求めても聞き入れてもらえず、高額料金を請求された

自宅の庭で大きなスズメバチの巣を見つけ、駆除を依頼しようとネットを見ると、「24時間365日対応」「最短10分で到着」と表示しているサイトがあった。電話相談をすると、「今すぐにそちらに向かう」と言われた。  調査が行われた後、「このままではハチに刺されて死ぬ」「近所の人が刺されて死ぬと裁判になり、大変な費用がかかる」「今なら約150万円を約100万円にする」「はやく駆除したほうがよい」と言われ、その場で契約した。

 

拙寺にも過去にハクビシンの駆除だ台湾リスの駆除だと電話で言ってくるが「ハクビシンやいようが台湾リスがいようが余計なお世話だ。ここは寺だ。殺獣駆除など用はない」と返した。

「大切なおうちが傷つくんですよ!」とか言っていたが、築40年の古屋より法外な要求で財産が傷つくほうがいやだね。家は部分をなおせばいいだけだ。

去年の夏も「夜、昆虫の来ない網戸」とか電話で売り込んできたけど「昆虫大好きだから虫の来る網戸なら買ってあげます」といっておいた。

話は聞かずに切る。

なお、スズメバチ駆除は役所が相談にのってくれるだろう。