金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

上手に負ける 

「勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。」

家康公遺訓

人生にはしくじったと思うこともある。

へたなことをやらかすこともある。

 

程度の差はあれ、それがない人はいないだろう。

 

だがそれを単なる「しくじり」とするだけか否かは大きなわかれ目だ。

しくじりは大きな学びでもある。

 

結果としての勝ち負けでなくても、その過程の個々の事例において検証するのも大切だ。

更に遺訓は「おのれを責めて人をせむるな」とある。

失敗の原因を自分以外に探す。

それでは学びがないことになろう。

むろん他人による場合もあるだろうが、まず求めるべきは自分である。

 

いくら負けても再起不能でいけない。

上手に負けるということには「見限ること」が大事だ。

家康の時代は負けは「負け戦」だ。命の奪い合いだ。

上手に負けないと死ぬこともあるのだ。死んでは学びもへちまもない。

とことんやってはダメだ。