がんばる人が陥りやすいあやまち。
がんばればすべてが何とかなると思っている。
物事がならないのはがんばらないからだと思っている。
他人の不成功もすべては頑張り不足だと決めている。
周囲がどうなるかもすべて自分のがんばり、そこに一元して考えている。
これ、バカの考えと言ってよい。
アンタだけが世の中の軸じゃないよ!
目があってもものを見ていない。ものが見えてない。
この考えの人は挙句、失敗したら、あんなにがんばったのにと落ち込む。
立ち直れない人もいる。
家康公遺訓にいわく
「勝つことばかり知りて、負くることを知らざれば害その身に及ぶ」と。
世にいう名将とは過去に必ず負けた経験ありてこそ生まれるともいう。
家康は三方ヶ原の戦いで武田信玄に大敗北を喫した。
家康をしり目に通り過ぎる武田軍に対して、力押しの追撃で攻めかかり、逆に見事に壊滅するほどの打撃を受けた。
その折の困窮苦悩の自らの肖像を絵師にまで描かせ、その経験は生涯にわたって忘れることはなかったという。
関ヶ原で大負けした石田三成は家康と出会うまでは、出世街道をまっしぐら、智慧と才知で天下に号令するまでに上り詰めたが結果は六条河原で斬首と言う無惨なものだった。