あれこれ人生の先行きについて思案していたら…聞いていたのか
「いつ、いづこにあるとも石は石。玉は玉だぞ。」と梓霊狐がいう。
そうだなあ。それはそうかも。
「たとえどこにいき、なにをしても、そこが変わらなければ同じこと。」
なるほど・・・玉は場末にあってもやがて見いだされて貴人の手元におかれる。
しかし、宮殿中にあっても石は見つけられれば放り出されるだけだ。
玉と見えたものも実は石だったらこれも同じ結果。
じゃあ・・・梓の目には私はただの石なのか…と思っていたら
すかさず「玉だとでも言いたいのか?」との声。
どこまでも厳しく油断させてはくれません。
肝要なのは先ず玉となるべくおのれを磨く事。いくつになっても。
ほかはそれでおのずから決まる。