此の娑婆には不実な人は掃いて捨てるほどいる。
人を見る目がなかったと思うほかないね。
憎む以上に人として憐れむべきだ。
憎めば自分も同じく哀れな存在だ。ただ呆れるがいい。
これも辛いだろうが人生の貴重な学びだ。
彼が一番大事に思ってきた人はこう言った。「猿之助氏が死んでも自分に関係ないし、なにも哀しくもない」
この人はこの人で自分のした発言でおそらく人生の墓穴を掘ることだろう。
だが、いつまでも嘆いているべきではない。
いにしえの役者は泣くも笑うも何事も芸の肥やしにしたものだ。
猿之助氏の人間としての、そして歌舞伎役者としてのより大きな成長を期待したい。