金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

夢ひとつで生きる。

「人間には夢が大事だよねえ。」
この言葉は日光修験道の伊矢野先生から何かの折に聞いて「ああ、そうだなあ・・。夢かあ。」と思って耳に残っていました。
私にも夢はないわけじゃない。
大寺院の住職とか、宗派の大御所とかそんな身分不相応なことは思いません。身分不相応は不幸の始まり以外の何物でもない。
体裁ぶったことは嫌いだし、生来の怠け者だしアホですから無理です。
経営とか邪魔臭いしね。拝むだけがいい。
でも、この夢余裕ないとできないから決してささやかな夢じゃない。後継者もないと引くにひけないし。

その夢と言うのは、ある程度の年齢に成ったらどこかいって馬頭観音をお祀りして「動物のための御祈願を軸にした道場をやりたいな・・・。」とかなんとなく思っていたことがあります。夢っちゃそれが夢でした。
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馬頭様と十一面様はとりわけ仲がいいのでね。観音様では十一面様に次いでよく拝むんです。写真は拙寺の馬頭観音。基本系の方のお方。
馬頭観音はとても密教的な観音様。
儀軌には動物救済は出てこない。その代りありとあらゆる祈願に対応する天部っぽい感じさえするんですね。
元々は観音から直接派生したのでなくビシュヌ神の化身ハヤーグリヴァですからそうなのかも。

何で「動物のための祈願」?
アメリカのジャクソン・ギャラクシーという人の「猫ヘルパー」ってテレビ見ているうちについついそんなこと思ったんですね。それがそもそもアホかも。

でも現実にはどうも私の代わりは誰もいないようですし、宗教法人の登記もなかなかに難しいようです。個人財産だから誰かに譲るって言っても譲り様がない。現実にはどうも一生此処でやっていかないといけないようです。
聖天様とは一生のご縁のようだし。
まあ、それは夢だけのことですね。
でも何時だって、ただの夢だって夢は大切にしたいものです。
人間は夢一つで生きていくことだってできますから。(笑)