ハダカデバネズミは哺乳動物だが、ハチなど一部の昆虫のようなコミュニティーを作って生活する。数十匹のネズミが、1匹の女王ネズミを頂点とするコロニーで共同生活を営むのだ。繁殖できるのは女王ネズミだけである。働きバチにあたる働きネズミたちは突き出た歯と鼻を使い、群れ全体が暮らす穴を掘ったり、皆が食べる植物の根や球根を集めたりする。ほかのネズミは女王の世話をする。 ほかの種類のデバネズミは、たいてい単独か少数の群れで暮らす。メクラネズミには実際は目があるが、とても小さくて皮膚と毛皮の下に隠れている。彼らは鋭敏な体毛の感覚に頼って地下の穴を進んでいく。デバネズミはほとんどの時間を巣穴の中での穴掘りとエサ探しに費やすが、ときおり種子などの植物を探しに穴から出てくる。 生息域は地理的に広く、海抜以下の土地でも山腹の平原でも適応できる。穴を掘って生活するため、砂地やローム質の土がある場所を好む。多くのデバネズミはサハラ以南のアフリカで生息するが、メクラネズミは、主として南東ヨーロッパ、中東および地中海に面した北アフリカに分布している。
癌研究でも注目される生命の宝庫