金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

占いは統計学?

占いは統計学だということをよく聞きます。
しかしこれは大きな間違いです。
この前もある方から「密教占星術統計学ですよね?」といわれました。
申し訳ないことですがこれを聞くたび、この人は一体なにを言ってるのだろうか?と思ってしまいます。
統計学とは理論的に導き出した仮説を立ててそれに基づきデータを集計して結論を出すものです。
占いの根拠となるものは「仮説」ではありません。もともとがインスピレーションや直感智的なものです。
統計学だというなら、たとえば手相にしてもこれが頭脳線これが感情線などという前提となる仮説を一体何を根拠に立てたというのでしょう。
また、占いの発生源としてまず第一にそのような仮説に立脚して集められた膨大なデータが歴史的文書として残っているわけでもなく、またそこから運命学を構築した人もありません。
むしろ、時代が後になって情報網が発達してそういうことも可能になり、結論として例えばこういう生まれは共通して云々と云うデータが集めることができるようにはなりました。
しかし、データを集めてみれば仮説の根拠の如何によらずある種の傾向や結果は見てとれはします。その仮説の根拠が全く非科学的なものでもなんらかの結果は出るのです。
そもそも占いは科学的な理論による仮説などが立てられて判断が出されるしろものではありません。占いは統計学などという人は統計と云う「作業」と統計学と云う「学問」をゴチャゴチャにしているのです。なによりも統計学より占いの方がはるかに古いのですから占いに統計学を持ち出すような必要などありません。私は科学的占いなどというものは存在しないと思います。むしろ私はそういうことをいうものはいかがわしいとさえ思います。
占いは占いで科学的である必要などないのです。もともとが科学ではなく科学である必要もないのですから。