金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

犬のぬいぐるみと良縁の御話

私のあまり得意ではない部門に良縁祈願がありますが・・・、最近は昔に比べてそうでもなくなりました。
愛染明王がよく動いてくれるようになったんですね。
念のため言っておくと実際は愛染明王はそんなケチな方じゃない。
いままで私のレヴェルがあまり低いのでうまくコンタクト(感応道交)できないだけだったんでしょうけど。
罪はあくまで愚僧にあります。
それでも相変わらず上手く行かない人はいます。
上手く行かない人ってどういう人かなと思ってよくよく見ると共通するものがあるのが判ってまいります。
つまり結婚相手を理想化しすぎているのです。
だから生きた人間を前にするとはじめはよくてもやがて「こんな人は違う!」「駄目だ。こんな女」と思ってしまう。
絶対失敗したくない人は絶対失敗する。そんなものです。
猫や犬の「ぬいぐるみ」と一緒。本当はイヌが飼いたいけど飼えないので「ぬいぐるみ」で我慢という人はいますね。子供や女性、なかには男性でもいます。(私も実は動物のぬいぐるみは嫌いではないので良くできた気に入ったものを階段に数点飾っています。)
勿論、そういうぬいぐるみ自体のファンも大勢いるのですがここでは譬えが違いますのでその話は措いておきます。

犬が欲しい・・・でもアパートの規則で飼えない。だから犬オーケーの家に越すまで、つまり飼えるまでは「ぬいぐるみ」だったはず。
これがいつのまにか「ぬいぐるみ」の方が肥大してしまう。
結婚で言えば理想の肥大です。
所謂、適齢期が遠のいていくほど加速度的にそうなる。
「私が悪いんじゃなく、良い人がいなかったんです。」
おお、そうでしょうとも。
そんな見てくれも良く、頭もよく、何でも良くこなして…なんて人実際はいません。
いても性格が極めて悪かったりして・・・。
犬で言えば犬が欲しいんじゃなく、いつのまにか、ぬいぐるみみたいな犬を探しているんですね。
ぬいぐるみなら吠えない、汚さない、臭くも無い、エサも食べないし、死にもしない。・・・・そう考えたらよいことずくめです。
でも、心のなかの彼氏彼女のぬいぐるみに決別して本物と向き合わないと永遠にその日は来ません。
生きた人間は文句も言う。あるいはタバコ吸ったり、酒飲んだり、こちらサイドから見ればくだらないと思うことに無駄使いしたり、部屋も汚すし・・・気に入らないことも盛りだくさんする。
あるいはずぼらで非協力的で料理も最悪かもね・・・。決断力が無くて頼れないかも。
でもそういうのが活きた人間なんです。
そこのところ分かった上で「人」を愛せないと難しいんですね。
理想は理想。ぬいぐるみはぬいぐるみ
人間でも犬でも猫でもそうだけどあなたのレヴェルにあったものが来るんですね。それ以外来ない。宇宙はそうできています。
以前、こういうはなしがありました。そそうばかりする犬を獣医に持って行って「この犬はバカなんでしょうか?」
すると獣医が「馬鹿なイヌというのはいないんです。馬鹿な飼い主がいるだけで。」
人間も同じかも・・・。
勿論、ぬいぐるみで良い。本物のイヌなんかはいらないという人はそれでいいんですね。余計な御世話ですから。
でも結婚したい人はここのところもう一度再確認してみてはいかが?