金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

約束の帳消し2

聖天様に断ち物や約束した人は良く考えてみてください。
その断ち物はなぜ選ばれたのでしょうか?
何らかの利益があるからなのではないですか?
例えば終生お酒を飲まないという断ち物は実はお酒を飲んでは自分が駄目になるという恐れがない人はしません。
元々お酒をのまない人ではそんなことは価値があると思わないからです。
ある女性のお話。これは聖天さんじゃないんですけど昔あった相談です。「結婚しない」という誓いをしました。
彼女のお姉さんは父親の大反対押し切ってある人と結婚して失敗した。
シングルマザーになって苦労していると言うけど実家には厳格な父がいて帰れない。
この様子を見ていた彼女は神様にある望み事を達成したいために結婚しないという選択をします。
なぜなら結婚しないことは父親を悲しませたり、シングルマザーになるリスクがないからです。
それでそれを選ぶ。だけど友人たちがみな結婚し、家庭を持っているになるとだんだんと自分も夫や子が欲しい。家庭が欲しいと切実に思うようになります。
 
でも誓いだから破れないと悩む。破ったらきっと天罰がある。
でも実際はそうじゃないんですね。
この誓いには彼女の「利得」があるので捨てられないんです。
先にも言ったように父を怒らさない。家を出て困らないという利得です。
神様はあんたの誓いなどどうでもいい。

そういう「契約」のもとに動くのは西洋でも悪魔と相場が決まっている。
だから自分で自分のいいように悪魔と契約する。
ビナヤキャ信仰ってそういうことです。
何かを引き替えにすることです。いけにえです。
「自分の人生の大事な部分を差し出すので此れをかなえてほしい」
これは自分に掛けた呪いです。自分でかけた呪い。
あらゆる呪いの中で最強です。気が付かないと永遠にとけません
悪くすると転生しても持っている。
解いたら今までのすべてがダメになると思っているうちは怖いから解けません。
また「願いがかなうまでは○○しませんや○○します」もよくないですね。修行やお祈りは別ですが○○するとか、しないとかが、そこに利得があれば祈願は叶わない方がいいという選択になるんです。
ですから叶いません。いつまでたっても。
何か断ち物や誓いを立てて後悔している人はその誓いに何か「利得」がなかったかよく考えてみてください。必ず意味があるんです。
それを選ぶ理由が。
そう、誓いや断ち物はその意味に自分をロックしてしまうために必要でした。
でも、なににつけ断ち物も誓うことも聖天がは望むわけではありません。

昨日私のいない間に電話があったそうです。
「口には出さないけど心の中でそういうお誓いをしてしまったような心配がある。」という方。
ここで心配なのはお誓いよりも「お誓いしないと聖天様は動かない」という先入観です。
此れ、捨てましょう。捨てないと誓っても誓わなくても同じことです。
それがあるので心の中でブツクサ余計なことをいう訳でしょう。
此れから聖天信仰始める方は今すぐ「断ち物や誓いは必要ない。そんなことをしたら逆に祈願は絶対にかなわない」に改めましょう。
でも、もうすでに約束してしまって祈願も叶ったてしまったらそれは継続しないといけないね。
どうであれ自分で決めたんだから。