金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

聖天様と神祇


神道を信仰されている方から聖天尊が好きで信仰したいが、信仰していいか否かというお尋ねがありました。
これは奇妙なお尋ねです。私から申せば信仰して悪い道理はありません。
もし、信仰している神道の側でいけないというならそれはそちらの問題ですのでいかんともなりませんが・・

しかしながら、日本史の中でその初めから長い間仏と神とは一緒に信仰されてきました。
仏道神道、厳密に言えば在り方や役割は違うものの宗教的な思想基盤は一緒です。
神道でなくてはならないこと。同じように仏教でないとならないことがあります。
だから両方必要だと考えます。
その点、キリスト教などとは全く違います。
私自身はその系譜にあるつもりなので神社の信仰は大切にしています。
私には神仏分離の考えはありません。
聖天様自身もイザナギイザナミと習合してきた経緯もあります。
イザナギ伊舎那天であり、実は自在天であって聖天様と同体という珍説もあります。(とるに足らぬ説とは思うけど面白いと思う)

よく参るお宮さんは奈良県天河大弁財天社
東京の穴守稲荷、伏見の稲荷総社、長野の戸隠神社箱根神社靖国神社も行きます。
今年は伊勢の皇大神宮にもいかねばならぬ年周りです。
そのほか、諏訪大社熊野権現、竈山神社、天満宮住吉大社にも信仰を寄せています。
最近は八幡宮にも縁ができたようです。
何より当院の本尊である飯縄大明神は皇足穂命で神道では一種のお稲荷様です。

日本の霊的世界で神祇は無視できません。直に動くのは神祇なのです。
私的には神と仏を祈り合わすのはしていいどころか、。しなくてはならないことなのです。