座禅をしていたら霊狐さんによびかけられた。
「お前、多きに間違ったこころで座禅をしておるぞ。」
霊狐さんの言うようには
「有為法は五官の世界 もろもろのかげやかたち。
阿羅漢や小乗菩薩の教えなら無為法はそのまったくの否定だ
無為法は縁起の生起を断絶した世界だ。
大乗では無為法はそのように思うべきではない。
万物の裏にあって総てを生かすかかたちのなきもの
そのまたの言いを「大菩提心」という。
無為法は有為法の否定ではない。
ちょうどお前のよく言う潜在意識のようなものだろう。
潜在意識は直に意識できぬが、つねに意識の裏にある。
無為法は有為法の裏に常にある。
「仏心とは大慈悲心これなり」(大無量寿経)というではないか。
「仏法はるかに非ず、心中にありて近し」(般若心経秘鍵)ともいうではないか。
それが無為法だ。
ひたすら断滅の相を思うのみでは大乗の禪ではない。
それは有為の刀をもって有為を切るに似たり。
煩悩を持って煩悩を切るようなもの。
大菩提心こそ観ぜよ 」
今、小乗というと怒られますが、霊狐さんの使う言葉のまま書くとこうなりますのでご勘弁ください。霊狐さんを尊重してオリジナルのまま書きました(笑)