活けられた牡丹、水仙の鉢、籠に盛った霊芝、桃、ブドウ、ザクロ、仏手柑、スモモ、白木耳が描かれた中国絵画を掛けてみました。
慈禧皇太后御覧ノ宝と言う落款があります。慈禧皇太后ってだれかと思えば彼の西太后です。
まあ、一目見ただけでも果物と花の季節もばらばらだし、第一そんな大した絵でもないと思うのでウソかもしれないけど、あるいは褒めるとかではなく、本当にちょこっと見ただけで落款を押してもらったのならあるかもしれない。
西太后お気に入りの太監(上位の宦官)にお金をわたして「太后様、おそれながら実はわたくしの縁者が描いたこちらを一目お目にかけたく…」とかいってもらい、西太后が「ふむ…そうか。丁寧に描けておるな…」と言ってちらっと横目で見ただけでも…なにせ最高権力者ですからね。
ありえなくはない。
そのころはどんな絵でも偉い人のご覧になった絵が粗末にならぬよう判を押しておいたのでしょう。
真贋は置いて箱書きも実に大仰なもんです。
これが西太后の正式な贈り名なんでしょう。
田中裕子さんの西太后 結構、ご本人に似てます