「私欲と保身のために中華王朝を滅ぼした悪女・西太后は、実は、近代中国への扉を開いた英主だったのではないか? 近年ますますその評価は分かれ、結論は出ていない。しかし、伝統に固執して西洋文明を毛嫌いしたと言われる彼女は意外にも、新たな利器にはしゃぐチャーミングで聡明な一面を側近たちに見せていた。」
国のトップにならなければヒトラーも虐殺者にならなかっただろう。
国を預かるということはその人間の悪さを拡大してしまう恐ろしさがある。
西太后も為政者にならねば好奇心の強い刷新的な気持ちの強い女性で済んだろう。
八か国を相手に戦するほどの器量でなかっただけだ。