昨日あるお坊さんと話をしていて霊関係とか精神疾患には諸尊の中でも毘沙門様が比較的お力をいただけるように思うという話をいただきました。
思うに皆さんが霊障だというものの多くは実は鬼類の障碍だからでしょう。
仁王経にあるように鬼神が乱れれば人間界にも乱れがおきる。
鬼神の働きに我々はリンクしやすい。
天台密教の書「阿沙縛抄」にも天界で阿修羅と天の戦いがあれば毎月の16日に般若経を転読して天を応援せねばいけないという記述があります。
鬼類の最下位に属するのが餓鬼です。これには大変多くの種類があると言います。
霊的にわけの解らぬ影響を与えるものの多くはこれです。
世に狐だ狸だと皆が思っているのも多くはこれです。
狐狸の障碍の場合は多くはそれらは神仏の眷属であり。神仏への不敬から起こります。そのほかの龍などの霊獣はあまり直に人に関わらない。よほど怒らせるようなことでもしない限り。
狐狸などと違う霊獣は大きな力を持つのでひとたび本気で怒らせたら大体手遅れです。
トラに喉笛をかまれたらもう間に合わないようなものです。
ネパールの密教家に聞いたら竜の怒りは至って怖く、死に至る病になるそうです。
日本人は先祖信仰が強いのでこれをして多分に先祖の祟りなどということを言うが、先祖の祟りは自らの業であって他にはない。
なんとなればそういう家系に転生してきたのは相応の業を持つ自分であるからです。
具体的にそうした業は鬼類の障礙となって現れることもあります。
ですから霊障解脱の早道は施餓鬼を繰り返し行うことです。
施餓鬼の起こりは仏弟子阿難尊者の前に焔口鬼王が現れ「お前はあと三日で死んで鬼類になるのだ」といわれ、悩んでそれを釈尊に相談したところ、施餓鬼法を教えられたという。
施餓鬼は延命福徳の法であり観世音菩薩の秘儀です。
私の体験ですが過去 数十年も前に毘沙門天王をはじめて勧請したとき、大変な数の精霊供養の依頼が集まりました。募集したわけでもないのに10件にも及んだ。
精霊供養は言ってみれば丁寧な七日間施餓鬼法で一門の秘儀です。
普通天部は滅罪に直には拝みません。毘沙門様も葬儀などで拝むことはないのですが、毘沙門様は冥界の鬼類の王であり、我々の因縁や先祖供養ともかかわりのある数少ない尊天だと思います。
阿難尊者の故事に見るように釈尊の教えた霊障解脱法とは施餓鬼です。
霊障に悩む人はその解消というよりもまずは滅罪生善のための施餓鬼を行うのが大事だと思う。