藁人形や呪いの呪符などいろいろ売っているようですね。
まあ、困ったものだ。色々な意味で。
そういうアイテムを買って、呪詛しても一般の方はせいぜい念を増幅させるだけでしょう。
念の強い人は効きますが、それだけだと先に自分にも毒が回りますね。
本当に効かせるは呪術にはよい祈りだろうと呪詛だろうと必ず目には見えない霊的存在が介在します。
人間なんかよほどでない限りいくら念が強くてもたかが知れているからね。
呪いの請負業というのも最近ネットであるようですが、現代の法律では「呪っているぞ!」とか「呪ってもらったぞ!」などと相手にことさらに通知すると脅迫罪になる可能性があります。
今はそんな人がいるか知らないけど、むかしの四国では本当の調伏をする術者は普通の何十倍もの祈願料を取るものと私は師匠から聞いています。
勿論相手に知らせずにやるのが本当の術です。暗示とか恐怖をあおる心理作戦なんかじゃない。
四国の呪詛者たちの話はよそからもいろいろ聞いた。
ひと昔前は呪詛の掛け合いの結果で一箇村全滅とかもあったそうです。
呪師は実は業でそうなるので業のない方が、普通に呪詛しても大したことはできない。
呪詛が効く人はどういう人か。
必ず、すでに大きなペナルティがある人です。
ようするに負をそこに落とし込む。不幸に慣れ親しんでいる人。。
だから本人も絶対よくはならない。
歴史上の大悪人も同じ構造です。
呪師は悪業の半分は背負うと依頼主に必ず約束してもらうのです。
そうでないといくらなんでもたまらない。
それでもやるか否かということでしょう。
私が去年、さる伝承者から聞いた話で、他人への呪詛術をもっぱらにしていたある人がすい臓がんになったっそうです。
膵臓は沈黙の臓器で癌も発見しにくい。
「これはいままでしてきたことの結果だとわかる。見えないところで人を倒す術。だからみえない臓器・膵臓に来た。俺はこれを受けるべき病だと思う。だから病院にはいかない。治療もしない。」と言ってそのまま最期を迎えたそうです。
まさに冥府魔道の道です。
世間では呪詛だなどと軽く言うが実に一命のかかったことであり、笑いごとや片手間でできるようなことじゃないと語っていました。
私も同感ですね。
呪詛・呪詛と軽く口にするものなど少しも怖くない