金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

相手がだれかなどどうでもいい。

昔、宮崎あおいさん主演のNHK大河ドラマ「天璋院篤姫」でよく言われたセリフ

「一方聞いて沙汰するな」というのがありましたが、まさにその通りです。

特に私たち祈祷をするものは時々「だれそれに呪われているのでなんとかして!」という相談があるが、そもそも誰が呪っているかなどどうして特定するんだろう。

トラブルがあってもそれで即呪っているとは言えまい。

大概呪われているという話はただの自分の主観や思い込みに過ぎない。

そんなのうのみにして誰がその相手に呪詛をし返す必要があるんでしょう。

そういう依頼はすべて門前払いです。

藁人形のイラスト

そもそも昔の呪詛返しは被疑者不特定のままします。

相手はあえて特定しない。相手がわからないなら呪詛は返せないなどと書いたものはただのひとつもない。

呪詛と呪詛返しは違います。

相手がどこの誰だろうが呪おうと結果的に呪いをうけないならばいいわけですから。

そんなの関係ないんですね。

ハエがぶんぶんうるさいなら食べ物には蝿帳をかけるのみ。どのハエがうるさいかなんてどうでもいい。

 呪詛返しってそういうことです。リベンジじゃない。

まあ。コンピュータのウイルス対策ソフトみたいなもんです。

 

勝手に被疑者を特定してしまうと、そこの人間関係を解消しない限り、呪詛の風穴ができてどんどんよその呪詛が入り込んでくる。自分で拾うんだね。そういう人は。