時折、お施餓鬼の戒名が自分の書いた通りでないというご質問がありますが、書き方が正しくないものはなおしてかかせていただいております。
一般在家の方ではわからないものも多いと思いますから。
たとえば、父方先祖霊と書かずに父方の姓で書きます。
父方が山田なら山田家先祖の霊位とします。
「○○家先祖代々の愛犬霊」というのも変です。
先祖はいりません。「○○家類愛犬之霊」が正しい。さらに犬が複数いてもわざわざ諸霊とつけません。
それは人でも同じです。
例えば「東北大震災物故者精霊菩提」と書きますが「諸精霊」はわざわざ書く必要はありません。
それは複数いて当然の状況だからです。
先ほどの愛犬の霊も先祖代々飼っているなら一匹というわけがない。
それでもなんでも自分の書いたようにしないと気が済まないという人の場合は供養はお断りします。
僭越ながら仏道の専門家は当方であなたじゃないですから。
「客の言うようにせよ」というのと同じ感覚は受け入れません。
宗教においては参拝者や壇信徒はあっても客というものは存在しませんので。
なんでもご注文通りという風にはまいりません。