金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

法的処罰を要求する問題ではない。

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杉田氏は2016年、国連の会議に出席した際に「アイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と自身のブログに投稿。昨年9月に札幌法務局から人権侵犯と認定された。アイヌ関連事業を巡り、「公金チューチュー」と関係者をやゆするなど、その後も物議を醸す言動を繰り返している。  同法は、アイヌに対する差別を禁じているが、罰則規定はない。アイヌや学者らによる「アイヌ政策検討市民会議」のジェフリー・ゲーマン代表は「現行法は全く効果がない」と訴える。  野党からは、速やかな対応を求める声が上がる。立憲民主党の水岡俊一参院議員会長は、2月の参院代表質問で「今こそ改正の検討を始めるべきだ」と主張。別の立民幹部も「政府はこの問題を真剣に受け止めてもらいたい」と強調した。

 

 

法律まで持ち出すのはおかしい。というより極めて危険な考えだ。

法的処罰には断固反対する。

「アイヌが嫌い」というのは罪なのだろうか?

ハッキリ言ってそれは言論の自由だろうと思う。

罰はまったく意味ない。

例えば川口市の問題を挙げよう。クルド人に自家用車を壊されたり、強姦されそうになった人が「クルド人」にいい印象を持つだろうか。

そして、それを口にすることは外国人ヘイトであり処罰に値するのか?

アイヌだってシャモ(内地の日本人)は嫌いという人は結構いるし、そういう発言もじかに現地で聞いている。

沖縄でも「ヤマトんちゅ」は・・・という色々な意見はある。

譬え日本中のそういう口を封じまくってもどうなるというのか。

問題はそのままだ。甚だ馬鹿げている。

 

しかしながら、だからといって私は杉田氏を決して擁護し肯定するものではない。

問題は全く別なところにある。

 

第一に杉田氏は日本の国会議員だ。そしてアイヌ民族もまったくもって日本国民だ。

その同じ日本国民をして同じ空気を吸うのも気分が悪いという人間が日本国民のことを考えるべき国会議員の要職にあるのは甚だ不適当だ。

まずするならば罰の要求でなく辞職要求だろう。

 

第二に単に謝るのは何も意味ない。そんなことより、どうしてそう思うのかが大事だ。

その発言理由をはっきり言っていただきたい。理由があるはずだ。

杉田氏を擁護する人もそのへんをハッキリ言うべきだ。

「同じ空気を吸うのも気分が悪い」というような発言が単に「すみませんでした」で済む問題ではない。杉田氏がアイヌが嫌いだと言うだけでは何もわからない。

どうしてかだ。

したくないというなら謝罪しなくてもいいが、そういう意味じゃないと言って誤魔化したり、本当の理由を言わねば何も解決しない。

 

第三に自民党が党として杉田氏をどう扱うかだ。そのままでいいと言うならそういう発言もお構いなしという政党ということになるだろう。

審判は政党に対する支持率につながる。冷暖自知すべきだ。

 

ただし、何でも罰して黙らせろというなら、その無茶ぶりは杉田氏とさして変わらない衆愚的な頭の構造だといいっておこう。