金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

立秋直前のセミたち

明日は立秋、拙寺のお施餓鬼。
塔婆書きももう最終段階です。
ニイニイゼミはそろそろおしまい。
早めに出てきたアブラゼミはもう方々に墜落しています。
それをニャンコが拾ってきて家じゅうセミだらけ。夜中でもジージー鳴いてうるさいこと!
セミだって猫のおもちゃで最後になるのは嫌でしょうから見つけ次第回収していますが、外に出せばまた拾ってくるのでここにおいてます。いいのやら悪いのやらわかりませんが・・・。

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セミは日本ではわずか七日の命のはかない生き物と見ますが中国では不老長生の象徴です。
土中で13年、ハムスターなんかよりずっと長生きです。小型犬でもそのくらいが限界でしょう。
そして我々が普通に目にしているのは繁殖のために変化したセミという生き物の最終形態にすぎません。

中国の人たちはセミのぬけがらを「蝉退」といって昔から漢方薬に使っていたようです。(一応は私、国際中医師ですので。但し、名ばかりですが・・・)
薬効は解熱、鎮静薬、風邪などの発熱、悪寒の解熱薬
ジンマシンなどの皮膚掻痒症の止痒効果、咽喉炎、結膜炎の消炎作用もあるそうです。
化膿症、中耳炎には粉末にして塗る。慢性蕁麻疹、化膿性中耳炎にも効果があるといわれてるらしい。なんと
破傷風にも効くという。ほんまかいな?
破傷風は怖いです。こんなのだけじゃ無理でしょう。もっともこういうのは単味(それオンリーのこと)で使うわけじゃないでしょうけれど。
また抜け殻から出るのが仙道でいう「羽化登仙」のイメージだからかもしれません
昔から同じような意味の「金蟾脱殻」という言葉があります。


陰陽師の小畑先生の指導で作った水鉢。写真では見えないくらい小さいのですが小メダカが生まれています。
日本メダカとヒメダカがいます。最近はヒメダカは大型熱帯魚の餌用というイメージでゾンザイに扱うので弱いです。
初心者が飼うのなら日本メダカがいいです。
シジミチョウが涼を求めてきています。トンボの羽も水中に落ちていますから墜落したのか、ここで死んだのか・・・。
逝く命。生まれる命。温かくて寂しい命。
私はそんな小さな命が方々にある夏が大好き。
命のいとおしい夏8月です。

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