だからお得度して修行するんです。
という方がいますがどうなんだろう？私は疑問に思う。
その考えは正直ナンセンスでアホだと思う。
拙寺では罪障消滅だけが目的の得度は許可していない。
僧籍取得に依存しても何も生まれない。
ハッキリ言って過去は過去、過去の出来事が帳消しにならないように、いくら修行をしたってそこはそう。
出来事自体は出来事。
だから修行したってそれだけではなんにもチャラにはならない。
私が強盗傷害を働いてそのあと山に10年こもって一生懸命修行したらそれで罪はなくなるの？
違うよね。
罪がなくなるのは実は再評価です。
ああ、あの人は立派な人になったという再評価、良いことしてるよねという再評価。
仏道修行はその基盤を作るだけ。
でも、ひとりよがりで１０００遍護摩焚こうが、一万回霊山に登ろうがそれがないなら罪は消えないと思います。
何故なら罪というのは評価だからです。
罪自体はモノじゃない。事件そのものでもない。
それに対する人の思いでしょう。
忘れていけないのはそこには誰よりも自分自身の評価が大事です。
自分が許さないなら罪は消えない。永遠に。
事件そのものはもう今あるわけじゃない、時のかなたに去って行って戻らない。
だから本当は社会に新しい良きものを作っていくよう、皆さんのために良いことになるよう努力精進する。
皆様に喜んでいただく、自分自身でも喜んでいただく。
それ以外に罪障消滅なんかないんです。
たとえば法華経全巻暗記するほど読んだってそれだけで終わるなら方向違いです。
そんなことより溝にはまった犬や猫でも助けることのほうがよほど罪障消滅。
ご老人や体の不自由な方の手助けでもする方がよほど罪障消滅です。
悪い行いの報いは善い行いで消す。それ以外ない。
仏教の教えは諸悪莫作諸善奉行につきます。
