金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

幸せそうでない信者さん


なんの御用があるのか、信者さんのお知り合いという新宗教の方が訪ねてきた。
特に話の中核などないのだが・・・そのなかで「こちらの信者さんが同僚でよくお経を読んでいるんですが、・・・どうもあんまり幸せそうに見えないですねエ・・・」といわれました。

まあ、「自分の信じている宗教ならみな信者は幸せだ」とでも言いたいのかどうか・・・?

「幸せ?彼は思索して色々世の中の矛盾を考えている人ですからね。常に疑問を投げかけ悩む人です。」

この信者さんはなんと、護国の経典・金光明最勝王経を100回以上のあげている。
いわば国を憂える人なんですね。そこに絶えずアクセスする。
だからヘラヘラなどしてはいない。いつも首を傾げ世の中の出来事や歴史に疑問を投げかけている。
でも決してそれは不幸なことじゃないんだと私は思っています。
むしろ宗教とは本来そういうレベルまでいってはじめて宗教でしょう。

「聞けばご友人だそうですが、なぜ、こちらに彼はこちらに30年も長きにわたって来ているのか?」と聞かれた。
そいつが不思議でならないってわけ?
こりゃ恐れ入ったね。アンタ。喧嘩売ってんの?
オタクの宗教やめてきた人だってうちにゃいますよ。

でもってそうはいわないで「それはわからないですね。・・・思うにきっと、うちがろくに信者もいない気の毒なボロ寺なので、友達甲斐で哀れんできてくれてるんですねエ。」といっておいた。
極めつけは「世の中に立派なお坊さんなんているんですか?」だとさ。
これって弁護士に「私立派な弁護士なんかいるんですか?」って聞くようなもんだよね。
それとも私は坊主だと思われていない。(笑)
いるにきまってます。新宗教だって多分いるんでしょ。立派な人。

「そりゃいるでしょ。立派な人がいるんだから、そういう人がお坊さんになれば立派なお坊さんでしょう。」と言ったら「私たちは在家主義なんで・・・」
だって、だから何なの?言ってる意味不明・・・

それで此処の教団は既成宗教の本山にお金沢山お布施してその上、バカでっかいお堂立ててる。なんで?
そもそもこの教祖さんて僧籍あるんだけど・・・それ何で?なくなった教祖も現教祖も。
どうも在家主義は信者だけみたいですね。(笑)

此処の教団で言う「幸せ」って何なんでしょうね?
ここの教祖様。聞いた話では子供さんが二人も若死にしていますが。それも幸せなんだろうか?
わざわざ世の中のため、人のためにに夭折されて、霊界で観音さまなんかがそのエライお子様にかしずづいているんだそうです。
イヤ~、な、なんともご苦労なことです。
NLPで言えば「幸せ」の図地反転の大発想だね・さすがだわ。

しかも、そこの教団で修行すると霊感が身について皆さんそういうのがわかるそうです。
そりゃ凄い!
でも、申し訳ないですが私はそんな行なんかしたかないね。

・・・なるほど、考えてみれば新興宗教らしい発想だわ。
個人の幸福に終始する人にはうわべ幸福そうでないと理解に苦しむのかも・・・(笑)

「いやいや、私なんかも彼以上に悩みだらけですよ。」といっておいた。

そういうわけでいみじくのこの新宗教のお方の言うようにうちなんかに来たって幸せそうな人間なんかなりません。
幸せそうになりたいなら新宗教に行くのが一番!
「幸福のなんちゃら」だの「最高でーす」とかいってますからねえ