金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊狐 三悪道を語る

霊狐三悪道を語る。


「地獄、餓鬼。畜生を三悪道という。
なぜそういうのか。
一番の理由はこの境涯はなかなかぬけでるによすががないからだ。
地獄は永遠に自己処罰を繰り返していく世界、間断なく。
つよい自己処罰の気持ちが作る世界。
ゆえに善悪のない動物はここには来ない。
そのあり様は粉みじんになっても再生して繰り返すという。
この責め苦は自分の仏性にふれられないとやまない。
責め苦にあって段々悟るかというとそうではない。
この世界は外からの救済が必要。

餓鬼界は不足を恐れる世界だ。与えれば減るという強い気持ちが永遠に強欲を支える。いくら手にしても不十分だという恐怖にとりつかれている世界。基本的にはこの間違いに気が付かないとほぼ永遠にそこにいる。
餓鬼界、地獄界には普通、動物はここには落ちない。人間の世界からのみ転生する。

畜生の世界は生きて死しても弱肉強食の世界。ここもいわゆる智慧がすくないのでなかなか解脱できない。

これらと違って餓鬼界や畜生界の最上部を形成する鬼神の世界もある。
大力の者は天部にも匹敵する。知もある。
私は広い広い意味では此処の者だ。
阿修羅界はまた別だ。機会があればまた話す。