三井寺の水観寺では定期的に三福天の護摩が焚かれています。
さて三福天にはどんな意味が込められているのでしょう。
三福天を拝む場合の中心は古来 弁天様がほとんどです。
大黒天中心だと三面大黒天。
毘沙門天の三尊だと吉祥天と禅尼師童子になる。
なぜ弁天様?
勿論毘沙門天も大黒天も強力な福の神であることは弁才天に少しも引けを取りませんが、このお三方を祀るという場合はこれが「お金の流れ」をあらわしているのかなと思います。
と言うのは智慧の神様弁才天が中心。
商売でも営業でも知恵無くしてモノは売れませんよね。
大きな企業になれば商品開発が最大のネックになる。
まず最初に知恵が必要。
小さな個人商店や営業だって「アイデア」がなくしてただ漫然とは売れない。
「ビジネスセンス」を頂くと言ってもよい。
私はむかし奇門遁甲と言う術をやる友人から、「奇門遁甲は三奇といって乙 丙 丁が大事だけど特に丁は大事。すべては智慧から解決されるからね。」と聞かされたことがある。丁は明知をあらわすそうな。
弁財天の智慧を頂いたら毘沙門様の実践が大事、鎧をきた毘沙門天は現場の神様。
商いの職場で奮戦する。いかに智慧があってもタダ座っていては何もないと同じでです。毘沙門天に象徴されるのは「ワーク」つまり「勤勉」です。
だから鎧と言う職場仕様のスタイルで槍をふるって精進します。
そうして初めて現実の福がいただける。
その福は今度はいくら儲かっても全部使ってしまわないで「キープ」する。だから袋持っている大黒さんでないと財産や資産化しにくい。
商品開発、設備投資も困窮の際にも蓄えはとても大切なことです。
それが大黒様。節約、貯蓄です。事業の基礎体力づくりです。
そうやってキープしたらまた弁財天の智慧を頂いて次に展開する。財福はそうやって育つのだと思うのです。
どんな商売も規模は関係なく、この循環 アイデア、ワーク、キープの循環がないと大きくはならないと。
三福天はそう言うことだと思います。
だから三天信仰は拝んでおけば怠けていてももうかるような棚ぼた的なものじゃない。棚ぼた信仰はただの迷信です。
是非、三井寺の三福天護摩供にお参りください。
商売繁盛!