金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

理趣分 私が師匠から聞いたこと

師匠からは「理趣分を好んで読む者は必ず祈祷の達者になるといわれている」ということは良く聞きました。

まあ、よく読むのは天台宗と禅宗でしょうかね。

でも浄土宗や融通念仏宗も読んで悪くはないはず。

浄土門や神道系の方にお授けしたことはあります。

真言宗もいいでしょうが真言宗は密教バージョンの理趣経があるので混同しやすいかも。

 

そんな風に聞いていましたから少ない経験ですが大般若転読で理趣分が自分お転読する箱だったりすると、とてもうれしく御縁があったのだと意識したものです。

 

亡き山田恵諦座主猊下はよく理趣分を読んだ方です。

修行中の小僧に「お前さんがた、お小遣いはたりとるかね?理趣分を千回読んだら小遣いにはこまらんぞ。」といわれていたそうな。

 

実際うちの行者さんも理趣分読んだら、知り合いからどういうわけか「このお金つかって」とお金が数回とどいたりすることもあるそうです。

不思議。

これは十六善神に属する神霊のお働きでしょう。

この方、昨日もやってきて御宝前で一巻あげて帰られた。

別に小遣いがもらえるので拝んでいるわけではないでしょうけど(笑)

 

古来、最勝王経にも同じ功徳があるという。

 

ある山中で法華経の修行者と最勝王経の修行者が少し離れて住んでいた。

 

それでたまに会うと、法華経の行者は「いやあ、お久しぶりだね。元気かい?ところで君は食事はどうしてる。山中で大変だろう?」と聞いたら

「食事ね。いや、帝釈天がとどけてくれるんだ。」と言う説話があると林天朗さんから聞いていた。

私は前述のお金が届く話でこのお話を思い出しました。

林居士は金剛経の大家 濱地天松居士のお弟子さんです。

この話も天松居士から聞いたという。

 

別に諸経の王と言われる法華経が最勝王経に劣るわけというではないが、そもそも最勝王経は宝部の経典。如意宝珠の三昧なのでそういう利益が濃厚だと言います。

理趣分は色々口訣や作法があり在家が読むには過ぎたお経だとされています。

うちでも得度した人にしか許可しておりませんが、最勝王経は如意宝珠品が経本に載せてあるのでどなた様でもお読みください。