奇門遁甲の大家 黒門先生に初めてお会いして是非、教授を受けたいと思ったときのこと。
恵比寿だかどこだかでお会いして一つ聞いていいですか?といわれたこと。
それは「細木さんを占い師としてどう思うか?」でした。
細木さんは六星占星術で一世を風靡しましたが、まあ、八字をやる方ならだれでもわかるように空亡論を特化させた占いですね。ただし三年にしたのは彼女の独創でしょう。
昔の天中殺にとって代わった恐ろしい大殺界(両方とも理論的に同じものだと思う)も12年中3年もあるなら人生四分の一は大殺界ですね。
独創と言って悪ければ特徴と言っておきますか。
当時からいろいろ言われていた細木先生は、世間では絶大な人気はありましたが占い師の受けはおおむね芳しくない人でした。また占術でなくその人となりについても一部から厳しい評価を受けていました。
私は「六星占星術自体はとてもシンプルな占いだと思う。だからあんなものといわれていますが・・・
何かといえば奥義だの秘伝だのという方々が全然成功していない。
大した知識をお持ちでいながら世に知られず細々やっとこさ生きている先生もある。
稼業としてのみ考えるなら細木さんは大したものだと思いますが。」と答えました。
私は占いは武器だと思っている。
こういっては失礼だが小刀一つで上手に立ち回れる人もいれば、レーザー砲のような超秘密兵器を持ちながら使いこなせない。あえなく敗北する人もいる。
プラグマティズム(実用主義)で浅学な私は占いを人生、生き残りのツールとしてしか考えていないのでそう申しました。
まあ、中国占術ではもともと術数などの玄学をする人はそんなに大儲けはするものではないとされているようですが。術数はあくまで陽でなく陰のものですからね。
でも食べていけないのは話にならない。
この言葉どう思われるかな‥と思っていたら・・・
黒門先生はニッコリされて「そうですか・・・あなたとは付き合っていけそうです。」とおっしゃいました。