昨日は弟子に多羅尊法の伝授をしました。多羅尊のお伝法はこれで二回目です
日本ではあまり一般的ではないイメージの多羅菩薩。
無論、私が伝えたのは日本のお次第です。
准胝仏母の儀軌によれば准胝仏母の重要な眷属で。独部法を修行して罪障がのぞかれると多羅菩薩が夢に現れると言います。
多羅尊、多羅菩薩は観音の慈悲の眼精といいます。
「慈眼視衆生」の人格化でしょう。
観世音菩薩が衆生の苦多くして救い切れない有様に思わず落涙したとき、多羅菩薩が涙から生まれて観音の化導を助けると誓ったと言います。
胎蔵界では緑色の体で蓮華を持ちチベットの緑ターラー菩薩を想いますが、道場観では緑色と言っていない。
まあ、緑色と思ってもいいと思うけど。
日本では緑ターラー白ターラーの区別はありません。
あまり信仰されていない。
前にダライ・ラマ法王猊下が来日の際に、大阪でお授け頂いたのはチッタマニターラーでしたがお姿は緑ターラー尊。
金属の尊像だと色がないのでどっちだかわかりにくいですが、一歩蓮台から足を出して立ち上がろうという緒が緑ターラー尊。
災厄の解除や治病、増益などに強いと言います。
白ターラは坐していますが手足の裏に目があり、これが観音の慈眼を象徴しています。
息災延命の仏でチベットでは仏頂尊勝。無量寿仏と並び延命の三尊です。
以下ではインドネシア密教のターラー菩薩が展示されています。