故人になられた上岡龍太郎さんは素晴らしい人だったと皆口をそろえる。
個人的には腰が低く、だれに対しても全く横柄ではない人だったそうだ。
だがテレビでしか彼を知らない私はなんて口の悪い無礼な人だろうという印象しかない。勿論面識はない。
だから素晴らしい面もあったのかもしれないが。私はそうでない面しかしらない。
特に神社仏閣や宗教や占いにはにはアレルギーさえあったように見えた。
徹底して悪く言う姿しか知らない。
亡くなられた今でもはっきり言えば私は大嫌いなタレントさんだ。
だが、晩年の上岡さんは寺社におもむき何時間でもその場にはひたれると言われていたらしい。
晩年の上岡さんを知らない私には悪い印象しか残っていないが、それも事実であると同時に上岡さんは素晴らしい人という印象も偽物ではないのだろう。
人は複雑なものだ。
多分家族である小林聖太郎さんの父親像が一番彼の真実に近いのだろう。
このお名前は本名で聖が付く、小林というのが竜太郎さんの本当の苗字だそうだ。
多分、最愛の子供に「聖」という字をつけた竜太郎さんは聖なるものへの独特な観念があり、世上にはびこる宗教などの多くがニセモノに感じたのかもしれない。
ある意味、本当に聖なるものが世の中でニセモノに穢されている印象を持っていたのだろうか。
そして、そうした怒りが峻烈に彼の芸風に表現されていたのだろうか。逆に言えば彼自身はそれだけ繊細で傷ついていた人だったのかもしれない。
ご冥福をお祈りする。